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上田 義彦展:FLOWERS  :小山登美夫ギャラリー

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【本展「 FLOWERS 」および出展作に関して ー失われかけていた花の生命力と、太陽の光がもつ力】 「1995年夏頃から陽のよく当たる庭で、妻が部屋に飾った花瓶と、それに生けた切り花を外に持ち出し撮影するようになりました。引っ越しがきっかけです。海に近い家の庭は、晴れた日にはきらきらと眩しい光が降り注ぎます。僕はふだん、広告の撮影で忙しく、常にジェット機に乗っているような状態です。それが時々途切れ、まとまった時間がとれると、熱に浮かされたように一気に撮り進めました。 太陽の下で花を見る。当たり前のことのようですが、家の中で花瓶に生けられ飾られた花を外の太陽の下で見ると、失われかけていた生命力が光を浴びて蘇り、再び生きようとしはじめるのを感じました。ほとんどしおれ、本来の色を失った花でさえそのように感じられます。つまり僕は、花の生命力とともに太陽の光がもつ力を撮りたかったのだと思います。それは、死するものと生きようとする力を、あからさまな光の中で見届け、それを己に見せつける行為でした。僕が欲求する写真にとって好ましい光が、漆黒に佇む命を静かに照らす光から、しだいに『太陽のまぶしい光の下で命を見たい』という思いを抱かせる、そんな光に変化していったように思います。それを意識的に撮ったのが『FLOWERS』のはじまりでした。」 (上田義彦「太陽の下」『上田義彦 いつも世界は遠く、』展覧会図録、赤々舎、2025年) 🟠絵画を思わせる写真です。 全ての 影 が美しい!

Alex Katz:Four. Seasons  :SCAI  ROPPONGI

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2022年に始まった最新シリーズ「 Seasons 」 では、四季の移ろいを即興的な手法で捉え、iPhoneで撮影したスナップショットと簡単なスケッチから、広いキャンバスへと変換されます。「夕日を描くときは、15分でスケッチします。つまり、その瞬間の記憶からスケッチを描き起こすのです。」とカッツは語ります。地平線をとり除くことで空間の制約から解き放たれたキャンバスは、力強いフォルムと色彩の世界に鑑賞者を没入させます。修正を重ねるのではなく即時性を優先し、直感に導かれたカッツの絵画は、しばしば一朝のうちに仕上がるといいます。スピード、記憶、そして自らの眼力を信じるこのプロセスは、知覚を時間的な行為と捉えるというカッツの信念を反映しているといえるでしょう。(HP一部) 🟠直感の鋭さを垣間見ることができます。

夏空:朝

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🟠暑中お見舞い申し上げます  

オノ・ヨーコ展:A statue was here

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六本木では、白と透明色の、アクリルと既製品を組み合わせた作品に焦点をあてます。オノはそれらの作品を「コンセプチュアル・オブジェクト」と呼んでおり、そのうちの数点は1966年ロンドンのインディカ・ギャラリーでの個展、および翌年1967年リッソン・ギャラリーでの個展で最初に発表されました。本出展作は、オノが制作した初めてのオブジェ作品のうちの一部です。(HP) 🟠Coolな世界 が展開されていました!

ホセ・パルラ:Home Away from Home

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1973年、マイアミ生まれのパルラは、アメリカ、プエルトリコ、キューバといった多様な移民文化に囲まれて育ちました。そうした環境は、都市生活や芸術に対する理解に深く影響を与え、彼の作品に大きなインスピレーションをもたらしています。独特のカリグラフィーと、幾層にも塗り重ねられた絵肌に特徴付けられるパルラの作品は、壁に残された記憶や痕跡を想起させると同時に、自身の経験が色濃く重ね合わせられています。とくに世界中を移動するなかで出会った都市や多様な表現との対話は、異なる抽象表現を交差させたパルラの独自の視覚言語の探求を促してきました。パルラの作品は、言語やアイデンティティといった概念、さらには場所や空間の定義そのものに対して、詩的な問いを投げかけています。 🟠アクリル絵具 🟠多様な色彩が溢れています! KOTARO  NUKAGA  ROPPONGI

千葉正也展

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1980年神奈川県生まれ。東京都在住。千葉の作品は、自作したモチーフを繰り返し用いたり、取り巻く環境や過去の出来事から採取したイメージをキャンバス上に再現したりと、自ら選んだ対象に何度でも立ち返り、能動的に関わるプロセスを経て描かれる。卓越した技術力はモチーフに混在する様々な素材感を描き分け、現実らしく描かれた事物、純粋虚構、リアルの世界が交差する独自の複雑な世界観を作り上げる。千葉芸術は古今東西の絵画芸術の様々な成果に対する誠実な継承と同時に、既存の現代芸術の枠組みを絵画というメディアを駆使して揺さぶる大胆不敵な表現である。(HP)

芹沢銈介美術館:四季を染める

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🟠 9年ぶりの訪問です。 白井晟一設計の石水館は、不動のまま静かにたたずんでいました! 心落ち着けるところです!   染色家・芹沢銈介の作品には、四季を主題にしたものが数多く含まれています。それぞれの季節を表現したもの(「苗代川春景」など)、一つの作品に四季の模様を凝縮したもの(「四季文づくし四曲屏風」)、文字と模様で1年を象徴的に表現したもの(「布文字春夏秋冬二曲屏風」など)があり、いずれも芹沢の代表作として知られています。また、型染のうちわ、グリーティングカードなど、季節感あふれる日用の品々も多数手がけています。  「今の時期はタチアオイがあの辺に咲いているとか、向日葵はどうなったとかですね、大体覚えていたんです」、「庭には紅梅、桜、山吹、牡丹、沈丁花、栗など、実に日本の模様の美を季節毎に見せてくれました」と晩年に回想する芹沢。日頃から四季の風物を観察し、親しんでいた様子が伝わります。世界の様々な地域の文化や芸術に目を向けていた芹沢ですが、生涯にわたって愛し、作品に表し続けたのは、美しい日本の四季の模様でした。(HP) 朝顔文のれん 幾何文カーテン地 結び文裂 夏の字 桐・牡丹文帯地 ・・・・・・・・・・・・・・・ 🟠おとなりの登呂遺跡散歩!